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電子マネー決済について中国と日本、ベトナムの三国を比べた結果

この記事の簡単なまとめ

1、中国は安全を求めた結果が電子マネー市場の拡大に繋がった。

2、日本は安全すぎてニーズのレベルと普及までのハードルが高すぎる。

3、ベトナムは現金以外を信じていないので、電子マネーに信用を乗せれば一旗上げられそう。

中国の現金決済事情

中国で買い物をする。そんな時国民が一番恐れているのは偽札などの安全面である。

現に中国では偽札が流通しすぎて個人商店では見抜けないほどまで侵食されている。

なぜそこまで見抜けないのか?それは中国の偽札製造技術が高度になっていることが関係している。

中国は日本などの諸外国に比べると新札を発行する頻度が比較的高めである。

そのため本物かどうかを見抜く技術も浸透せず、流通が加速しているとも考えられる。

さらに市場に流通してしまった偽札を中国国内から排除するということは非常に間なのも事実である。

中国の社会問題にフィットした電子マネー決済

日常的に現金取引が行われる商店やタクシーなどはさらに苦戦してる。

まず、一般的な商店では、偽札判別機を置きほどの経済的余裕がない。まだまだ貧富の差が激しい地方などではそうした高額商品を個人商店が導入することは困難である。

またタクシー運転手に関しては、瞬時に偽札かどうかを判断する必要がある上にタクシー内という個室で2次被害の可能性も秘めている。

中国の大手3大電子マネー決済手段

中国では電子マネー決済のシステムが日本の市場規模とは比べ物にならないくらい普及している。

そのうちの3社を簡単に紹介していく。


利用者8億人超の超巨大サービス会社テンセント社=WeChat

利用する端末はスマートフォン。

主な決済サービスはSNS、モバイル決済、オンライン決済、個人送金、公共料金支払い、お年玉機能など。

利用限度額は登録した銀行口座にもよるが、一日あたりの限度額16万円から90万円と幅が広い。

店頭での決済や友人との金銭のやり取り、タクシーでの利用など日常で利用するシーンが多くあり、中国で最も勢いのある電子マネー決済手段である。

SNSとしての機能でも最も勢いのあるサービスで、他方では中国の各社がプロモーションツールとして利用しているという。

日本のLINEPayも負けてはいられないのではないか?


中国通販市場独占の世界的企業となったアリババ

もうこれは有名というか常識というレベルの企業。

昨日は、モバイル決済、オンライン決済、個人送金、公共料金お支払いなどWeChatと同様のサービスがある。

利用機会や限度額もほぼ同じサービス内容だが、強みはECユーザーをターゲットとしたUI・UXである。

ただ、やはり通販市場とコミュニケーション市場は比べものになるはずがなく、総数としてはWeChatに負け越している形となる。


日本ではなかなか普及しない電子マネー決済

日本にはLinePayやナナコカードワオンカードなど多くの種類の電子マネーが登場して久しい。

主婦層など日常的に同じ場所へ買い物に行くそうにはニーズがあるが、若い世代にはまだまだ浸透しておらず、革新的なサービスが出てくるという気配は全くない。

というのも、手続きが面倒であるという印象を当初のサービスで受けてしまったことが原因なのではないか?

銀行口座を登録。複雑でわかりにくい入金システムとポイントシステム。不必要な機能までついた結果が客離れという日本の典型的な失策パターンである。

こうした印象を振り払い、シンプルで単純なお年寄りから子供まで利用できるサービスがローンチされ、国際的な市場で利用される日を待ち望むばかりである。

せっかく2020年のオリンピックがあるんだから、電子マネー大国とでも言われたら丸儲け。

ベトナムで電子マネー市場を作り上げる

中国にひしひしとライバル感を持っているベトナム。

ベトナムの市場では電子マネーは通用しないのか?

まず、中国で利用者が急増した要因を上げてみる。


・セキュリティ面=窃盗が多い

・偽札問題=偽札が横行

・紙幣が高額すぎ=危ないし偽札被害に遭いやすい


これらの要因に対してはベトナムはほぼ適用されない。

というのも安全すぎるのだ。

窃盗という話は外国人観光客が集まるエリアやそのほかのイベントでしか聞いたことがない。

夜路上に立っていてカバンを持っていかれる。

そんな様子は全くないベトナムである。

そんな町では上記のような問題は発生する頻度が非常に少ない。

それより機にするべきは、電子マネー決済に対する信用である。

現金を信仰しているとも言えるベトナム人。銀行では大量の札束を持ち込む商店のオーナーらしき人を目にすることが多々ある。

そんな人たちはクレジットカードや電子マネーというものはまだまだ信用していないのである。

今後ベトナムの市場で電子マネーを普及させるには信用を獲得する何か新しい施策とマーケティングが必要と感じてやまない。

 

終わり

 

あー日本から革新的でシンプルなサービスバンバン出す人現れないかな。

 

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